「毎晩毎晩、子供の足音をいい加減にしてください。次も続くようなら警察に通報します」
ある日、帰宅するとポストに1通の手紙が入っていた。
差出人の名前はない。
書かれていたのは、子供の足音への苦情と、警察への通報を予告する言葉だった。
最初は、何かの間違いだと思った。
だって、私は1人暮らしなのだから。
子供どころか、去年の8月以降、私以外にこの部屋へ入った人はいない。
しかも、仕事の都合で隔週の夜勤もある。
毎晩、子供が走り回るような生活とは無縁だった。
「え……うちじゃないよね?」
手紙を何度も読み返した。
実は、これが初めてではなかった。
少し前から、管理会社から何度か連絡が来ていたのだ。
「近隣の方から、夜間の生活音についてご相談がありまして……」
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