母が心臓の手術を受けることになったとき、手術への不安と同じくらい心配だったのが医療費だった。
入院前の説明では、手術や集中治療を含めると医療費はかなり高額になる可能性があると言われた。
そこで私は病院の相談窓口へ行き、高額療養費制度について確認した。
母の年齢と所得区分では、保険診療分の自己負担は1か月当たり11万円前後になる見込みだという。
食事代や保険適用外の費用は別に必要だが、それでも93万円をそのまま負担することにはならない。
母はマイナ保険証を利用し、入院受付で限度額情報を病院へ提供することにも同意した。
「これで窓口の支払いは限度額までになります」
担当者からそう説明され、私たちは安心して手術の日を迎えた。
手術は予定より長引いたが、無事に終了した。
母は数日間集中治療室で過ごし、その後一般病棟へ移った。
退院が決まった日、私は母の荷物をまとめ、会計窓口へ向かった。
そこで提示されたのが、93万4,680円という請求だった。
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