夕方のバイパスで、後ろの車がやけに近いことに気づいた。
最初は、ただ急いでいるだけだと思った。
でも、信号で止まった瞬間、ルームミラーを見て背筋が冷えた。
運転席の女性は、片手でスマホを持ち、画面をじっと見ていた。
しかも、ただ通知を確認している感じではない。
明らかに動画を見ている。
目線は前ではなく、ほとんどスマホの画面に落ちていた。
青信号になっても発進が遅れ、慌ててアクセルを踏む。
その直後、また車間を詰めてくる。
右へふらり、左へふらり。
車線の白線を踏みながら、まるで酔っているような走り方だった。
私は怖くなって、少し速度を落とした。
すると、その車はさらに距離を詰めてきた。
後ろからあおられているような圧迫感。
バックミラーに映るフロントガラスの奥で、女性はまだスマホを見ている。
「これは危ない」
そう思った瞬間、左側から自転車の高校生が走ってきた。
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