幼稚園に子どもを送っていった朝、まさか駐車場で事故に遭うとは思っていなかった。
いつもどおり車で園へ向かい、入口の門を通って敷地内に入った。
この幼稚園には、門を開けたらその都度閉めるという決まりがある。
子どもたちが安全に過ごすための大切なルールだ。
私もそのことは理解していた。
事故が起きたのは、車を駐車枠に入れようとしていたときだった。
駐車場には、門とほぼ平行に設けられた駐車スペースがある。
私はそこへバックで車を停めようとしていた。
そのとき、徒歩で子どもを送ってきた別の保護者が門の近くに立っていた。
相手はこちらを見て、門に手をかけた。
私も目が合ったので、軽く会釈した。
「閉めてくれるんだ。ありがたいな」
そのときは、そう思った。
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