雨が降る駐車場で、友人の顔から血の気が引いていた。
「車が動かない……どうしよう」
出先で突然、バッテリーが上がった。
スマホを見ると、検索画面には上位に表示されたロードサービス業者。
「すぐ来られます」
その言葉に安心した友人は、その場で依頼した。
しかし、作業が終わった後に渡された請求書を見て固まった。
「え……こんなにするの?」
バッテリー復旧だけのつもりだったのに、出張費や作業費が加算され、想像以上の金額になっていた。
車のトラブルは、いつ起こるかわからない。
エンジンがかからない。
鍵を車内に閉じ込めた。
タイヤが突然パンクした。
警告灯が点灯した。
焦っている時ほど、人は冷静な判断ができなくなる。
実は私も、以前は同じだった。
「そんなに頻繁に車のトラブルなんて起きないでしょ」
そう思って、何も準備していなかった。
でもある雨の日。
買い物帰りに駐車場へ戻ると、車のエンジンがかからなかった。
何度試しても反応しない。
ライトの消し忘れも確認した。
スマホの充電も少ない。
周囲には誰もいない。
以前の私なら、慌てて検索して一番上に出てきた業者へ電話していたと思う。
でも、その時は違った。
財布の中から会員カードを取り出した。
JAFの会員証だった。
入会費2,000円。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください