結婚14年目。
私はずっと迷っていた。
夫との関係は、もう何年も冷え切っていた。
会話は減り、休日も別々。
家にいてもスマホばかり見ている夫。
「もう終わっているのかもしれない」
そう思いながらも、決定的な理由がなく、離婚に踏み切れずにいた。
もちろん、夫を疑う気持ちはあった。
帰宅時間が急に遅くなったこと。
「残業」と言う日が増えたこと。
スマホを肌身離さず持つようになったこと。
でも、14年間一緒に暮らした相手を疑うことに、どこか罪悪感もあった。
「もし何もなかったら、私は夫を傷つけるだけじゃないか」
何度もそう考えた。
それでも私は、離婚するためではなく、
自分の気持ちを整理するために、夫の行動調査を依頼した。
数日後。
届いた封筒を開けた瞬間、手が震えた。
中に入っていたのは、9日間分の詳細な調査報告書だった。
最初の日。
夫は「残業する」と言っていた。
でも報告書には、
18時40分、会社を退社。
駅前で女性と合流。
そのまま居酒屋へ。
22時16分、女性と別れる。
そう書かれていた。
私は何度も時計を見た。
「この時間まで、本当に仕事だと思って待っていたのに……」
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