「これって、入院になるんですか?」
検査結果を見た私は、不安で手が震えていた。
4月の健康診断では、肝機能の数値はすべて正常だった。
お酒は飲まない。
タバコも吸わない。
食生活も、特別乱れていたわけではない。
ただ、体調を整えたいと思い、半年ほど漢方薬を飲み続けていた。
それ以外に、思い当たることは何もなかった。
ところが今回の血液検査では、見慣れない数字が並んでいた。
総ビリルビンは4.84。
直接ビリルビンは3.52。
ASTは956。
ALTは1449。
基準値と比べると、明らかに高い。
結果用紙には「再検査」と書かれ、いくつもの項目に印がついていた。
最初は、機械の故障か、検査の間違いだと思った。
「4月は正常だったんですよ?」
診察室でそう伝えると、医師は過去の健康診断の結果と今回の数値を並べて確認した。
「正常だったからといって、今も問題がないとは限りません」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が冷たくなった。
私は慌てて説明した。
「お酒は飲みません」
「タバコも吸いません」
「半年くらい漢方薬を飲んでいました」
医師は、飲んでいた漢方薬の名前と量、飲み始めた時期を細かく確認した。
さらに、目の白い部分が黄色くなっていないか、尿の色が濃くないか、皮膚のかゆみや吐き気がないかも尋ねられた。
私はそこで初めて、数日前から尿の色がいつもより濃かったことを思い出した。
疲れや寝不足のせいだと思い、深く考えていなかった。
医師は落ち着いた声で説明した。
「ASTやALTがこの値まで上がっている場合、原因を急いで調べる必要があります」
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