駅の改札前に置かれた求人案内を見て、私は思わず足を止めた。
大きく書かれていたのは、
「求人募集 私たちと一緒に働きませんか」
という文字。
仕事内容は、駅スタッフのパート。
定期券や切符の販売。
改札業務。
そして、駅構内の清掃。
「未経験可」と書いてあり、時給は1,070円。
これなら私にもできるかもしれない。
そう思い、詳しい勤務時間を確認した。
中央前橋駅は、6時50分から21時50分までのシフト制。
西桐生駅は、6時45分から19時30分まで。
勤務時間は1日3時間から8時間。
休日もシフト制。
交通費支給。
制服貸与。
条件だけを見ると、普通の駅スタッフの求人に見えた。
私はその場で、求人に書かれた電話番号へ連絡しようとした。
ところが、ふと横を見ると、駅の窓ガラスに別の張り紙が貼られていた。
「家庭ごみの持ち込みは固くお断りいたします」
私は思わず笑ってしまった。
求人募集のすぐ横で、持ち込み禁止を強く訴えている。
しかも、目の前には大きなゴミ箱。
「ここで働く人は、ゴミの分別も担当するのかな」
そう考えながら、もう一度求人票を読み返した。
切符を販売する。
改札を担当する。
駅を清掃する。
場合によっては、朝6時45分から勤務する。
そして夕方まで、乗客対応を続ける。
駅の仕事は、ただ窓口に座っているだけではない。
電車の時間を尋ねられることもある。
定期券の購入方法を聞かれることもある。
改札でトラブルが起きれば対応しなければならない。
ホームの安全確認も必要になる。
そのうえ、駅構内の掃除まで担当する。
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