妹が彼氏の部屋へ泊まりに行ったのは、土曜の夕方だった。
交際して半年ほどになるが、彼氏はいつも実家へ来る側で、妹が部屋を訪ねるのは初めてだった。
日曜の夜に帰宅した妹は、脚が少しかゆいと言っていた。
そのときは蚊に刺された程度だと思い、特に気にしていなかった。
ところが翌朝、太ももから膝にかけて、小さく盛り上がった発疹が何十個も現れていた。
近い場所に数個ずつ固まり、一部は線を描くように並んでいる。
妹は鏡の前で脚を見ながら言った。
「彼氏の家で何かうつされたのかもしれない」
「発疹だけで決めつけないほうがいいよ」
そう答えたものの、私も不安だった。
彼氏へ写真を送ると、彼はすぐに電話をかけてきた。
「俺には発疹なんてない」
「でも、泊まった次の日に出たんだよ」
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