個人経営のお店でアルバイトをしていたとき、忘れられない苦情電話を受けたことがある。
今思い出しても笑ってしまうのだが、当時の私は本当に必死だった。
その日は比較的お客様が少なく、店長から少し休憩していいと言われていた。
店の奥にある椅子に座ると、店長が飼っている猫が近づいてきた。
「おいで」
声をかけると、猫は当然のように私の膝へ飛び乗った。
そのまま丸くなり、気持ちよさそうに目を閉じた。
私は猫の背中をなでながら、しばらくのんびりしていた。
ところが突然、店の電話が鳴った。
「はい、お電話ありがとうございます」
猫を起こさないように、片手で受話器を取った。
電話の相手は女性のお客様だった。
「あの、昨日そちらで買った商品なんですけど」
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