久しぶりに首都高へ乗ろうとしただけなのに、料金表示を見た瞬間、本当に鼻血が出そうになった。
その日は朝から少し急いでいた。
都内で用事があり、下道で行くか、高速に乗るか、出発前からずっと迷っていた。
昔の感覚なら、少し高くても時間を買うつもりで首都高を使う。
渋滞に巻き込まれてイライラするより、サッと乗ってサッと降りた方が楽だと思っていた。
だから料金所に近づいた時も、そこまで深く考えていなかった。
ところが、目に入った看板を見て思わずブレーキを踏みそうになった。
現金。
軽・二輪、1740円。
普通、2130円。
中型、2310円。
大型、3110円。
特大、5080円。
「え、首都高ってこんなに高かった?」
車内でひとり声が出た。
私の記憶の中の首都高は、もっと気軽に乗れるものだった。
もちろん値上げしていることは知っていた。
距離別料金になったことも、ニュースで見た気がする。
でも実際に料金所の看板で「普通2130円」と書かれているのを見ると、話が違う。
文字の圧がすごい。
ラーメンなら2杯いける。
牛丼なら家族分に近い。
ちょっとした外食代が、そのまま入口で消えていくような感覚だった。
後ろから車が来ていたので、迷う時間はなかった。
私はそのまま進んだ。
便利なのは確かだ。
信号はないし、流れに乗れば早い。
都心の景色を横目に走っていると、やっぱり首都高は首都高で、独特の便利さがある。
ただ、頭の片隅にはずっと2130円の数字が残っていた。
目的地に着いたあと、駐車場代を見てまた固まった。
30分400円。
用事を済ませるのに1時間半。
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