学校から帰ってきた日のことだった。
いつものように荷物を置こうとすると、母が私を呼び止めた。
「ねえ、あなた宛てに手紙が来てるよ」
「手紙?」
最近は友達との連絡もほとんどスマホで済ませている。
わざわざ郵便で手紙が届くなんて珍しい。
「誰から?」
私が尋ねると、母は封筒を差し出した。
「小学校の先生みたいよ」
「えっ、小学校?」
思わず聞き返した。
封筒を見ると、手書きで大きく文字が書かれていた。
「10年後の〇〇さんへ」
私はその場で固まった。
「……10年後?」
何のことか分からなかった。
もう1度、封筒を裏返した。
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