超、超難問だった。
ショッピングモールの立体駐車場で、私は思わず足を止めた。
目の前にあったのは、どう見ても普通には入れられない位置に、なぜかきれいに収まっている1台の車だった。
右は柱。
左は壁。
前も後ろも余裕がほとんどない。
「え、これ……どうやって停めたの?」
隣にいた夫も、買い物袋を持ったまま固まっていた。
最初は笑っていた。
「運転うまい人っているんだね」
「いや、これはうまいとかの問題じゃないでしょ」
そんなふうに冗談を言いながら写真を撮った。
でも、近づいて見た瞬間、笑えなくなった。
車の左側のバンパーに、うっすら白い擦り傷があった。
そして壁にも、同じ高さに新しいような黒い線が残っていた。
「まさか、ぶつけながら入れた?」
そう思った次の瞬間、後ろから声がした。
「ちょっと、何撮ってるんですか」
振り返ると、60代くらいの男性が立っていた。
どうやら、その車の持ち主らしい。
私は慌てて言った。
「すみません。あまりにもすごい停め方だったので……」
すると男性は、少し不機嫌そうに鼻で笑った。
「別に停められてるんだから問題ないでしょ」
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