夕方、スーパーの精肉コーナーで思わず足が止まりました。
いつもなら、豚こまか鶏むね肉を手に取って、値段を見比べて終わりです。
でもその日は、パックの前に貼られていた小さな手書きのシールが目に入りました。
「今日のおすすめ」
「焼くだけでうまいです」
「担当者、本気で推します」
たったそれだけの言葉なのに、なぜか妙に信用できました。
売りたいだけの派手な文字ではなく、精肉担当の人が本当に食べて、おいしいと思って貼ったような感じがしたのです。
商品は味付け肉でした。
見た目は普通。
値段も特別安いわけではありません。
でも、タレの絡み方がちょうどよくて、肉の色もきれいでした。
隣で買い物していた年配の女性も、同じパックを手に取っていました。
「これ、前に買ったらおいしかったのよ」
そう小さくつぶやいて、迷わずカゴに入れていました。
その一言で、私も買うことにしました。
家に帰ると、正直あまり期待しすぎないようにしていました。
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