「税金、引かれすぎじゃない?」
父の年金振込通知書を初めてきちんと確認した日、私は思わず声に出してしまった。
父はこれまで、自分で年金や生活費を管理していた。
しかし最近、PayPay詐欺に遭ったこともあり、お金の管理が少しずつ難しくなってきた。
兄弟で話し合った結果、これからは私が通帳や請求書を確認することになった。
最初に見たのは、年金の振込通知書だった。
父の年金は、2か月分で約27万円。
1か月あたりにすると、約13万5000円だ。
決して余裕のある金額ではない。
父の住む地域では、車がなければ買い物にも病院にも行けない。
ガソリン代や車検代、自動車保険もかかる。
さらに家を持っているため、固定資産税も支払わなければならない。
食費や光熱費も、以前より高くなっている。
私は通知書の控除欄を何度も見返した。
介護保険料。
国民健康保険料。
住民税。
その合計額は、2か月で4万5000円を少し超えていた。
つまり、1か月あたり2万円以上が年金から差し引かれている。
「年金をもらう前に、ずっと保険料や税金を払ってきたのに……」
そう思ってしまうのも無理はなかった。
父は長年働き、納めるものを納めてきた。
それでも、生活を支える年金から毎月まとまった金額が引かれている。
通知書を見ながら、父は静かに言った。
「毎月、こんなに引かれていたのか」
本人も正確には把握していなかった。
今までは、振り込まれた金額だけを見て生活していたからだ。
私は通帳、年金通知書、固定資産税の納付書、車の維持費をすべてテーブルに並べた。
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