バイクのエンジン形式には様々な種類が存在するが、その中でも「2気筒エンジン」は初心者からベテランまで幅広い層に支持され続けてきた存在である。フィーリング、排気音、燃費、トルク感──それぞれに確かな魅力があり、「万能」とさえ評されることも多い。しかし、この2気筒エンジンには、知らずに選べば確実に後悔するかもしれない“恐ろしい真実”が潜んでいることを、果たしてどれほどのライダーが理解しているだろうか。
2気筒と一口に言っても、その内部構造にはいくつかの方式が存在する。代表的なのが「360度クランク」「180度クランク」「270度クランク」である。360度クランクは2つのピストンが同時に上下するため、鼓動感は強烈だが振動も大きく、長距離走行では疲労感を増幅させやすい。一方で180度クランクはピストンが互い違いに動くことで振動を抑えるが、その代償として独特の不快な微振動が発生しやすい。さらに270度クランクはVツインに近い鼓動感を再現できるが、完全なバランスは実現できず、結局はどの方式にも「完全無欠」は存在しないのである。

この構造的宿命が生み出す最大の問題、それこそが「振動」である。アイドリング時の細かい振動、巡航中の共振、加速時の不規則な鼓動──それらは2気筒ならではの個性とも言えるが、快適性を重視するライダーにとっては明確なデメリットにもなり得る。特に並列2気筒では横並び構造ゆえに横方向の振動が増幅されやすく、長時間の走行で手足のしびれを訴えるケースも少なくない。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=o0IcIby5DAY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]