芸人の世界で本当に怖いのは、声の大きさでも、見た目の迫力でもない。笑いの裏側に、競技で鍛えた本物の身体能力を隠している人物たちだ。今回は「今一番喧嘩が強い芸人」として名前が挙がる五人を、実力と意外性の両面から見ていく。
第五位は、古坂大魔王。ピコ太郎のプロデューサーとして世界的に知られる男だが、実は身長百八十六センチの大柄な体格に加え、柔道やキックの経験を持つ。
格闘技経験者として知られるドランクドラゴンの鈴木拓が、スパーリングで「一番強い」と語ったことでも注目された。普段は軽妙なトークで場を和ませるが、体の芯にはまったく別の迫力が眠っている。
第四位は、トム・ブラウンの布川ひろき。相方のみちおの狂気的なキャラクターが目立つため、強さの印象はそちらに向きがちだ。しかし布川は高校時代、柔道で北海道ベストエイトに入った実力者。組み合った瞬間に相手の重心を読み、崩す感覚を持っている。ふわりとした雰囲気の奥に、負け知らずと言われる芯の強さがある。
第三位は、こゝろ荒木。剣道で全国ベストエイトに入った経歴を持ち、とろサーモン久保田からも「喧嘩が強い芸人」として名前を挙げられた人物だ。
さらに、ネタ作りのためにカニ漁船に一年乗ったという異色の経験まである。荒れた海で鍛えられた体幹と精神力は、簡単に揺らぐものではない。ブレイキングダウンの舞台でも、その気迫は見る者をざわつかせた。
第二位は、ネルソンズの青山フォール勝ち。高校時代にレスリングで国体準優勝を果たし、元日本代表としてオリンピックを目指していた本格派である。
芸人としては笑顔も見せるが、いじりに対して一瞬で空気を変えるような鋭さもある。マットで培った組みの強さは本物で、間合いに入られたら逃げるのは難しいだろう。
そして第一位は、ガリットチュウ福島善成。ものまね芸人として人気を集める一方、柔術の世界では完全に競技者の顔を持つ。二〇二三年にはワールドマスター柔術選手権で優勝。腕相撲でも格闘家を相手に勝利したとされ、その怪力と技術は別格だ。
この五人に共通しているのは、ただ荒っぽいだけではないという点だ。柔道、剣道、レスリング、柔術。それぞれが競技として身体を鍛え、痛みや恐怖を知っている。だからこそ、笑っている時ほど底が見えない。舞台上では観客を笑わせる芸人たち。しかし一度スイッチが入れば、その空気は一変する。今、本当に強い芸人を語るなら、この五人の名前は外せない。
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