2025年10月5日。この日を、野球ファンは一生忘れないだろう。
「ドジャース勝利‼️」「大谷投手に勝ち、佐々木投手にセーブ」その一文がSNSに流れた瞬間、タイムラインが歓声で埋まった。
同じチームで、同じ試合で、日本が誇る“二人の怪物”が勝利とセーブを分け合う——。誰がこんなドラマを想像できただろうか。
試合の舞台は敵地フィラデルフィア。満員のスタンド、張りつめた空気。マウンドには背番号17・大谷翔平。バッターボックスに立つ打者の視線をまっすぐ受け止め、彼は静かに一球目を放った。
その瞬間、球場全体が息を呑んだ。かつてエンゼルスで、孤独な二刀流として戦ってきた男が、いまドジャースのユニフォームで、勝利のマウンドに立っている。
ストレートは伸び、スライダーは切れた。5回を無失点で降板。観客席には青いユニフォームのファンが立ち上がり、日本からは「すごすぎる…」「また伝説が増えた」とコメントが飛び交う。
そして迎えた9回。ドジャースが2点をリード。マウンドに上がったのは——佐々木朗希。
WBC以来、世界中が注目する“令和の怪物”。彼のフォームが映し出された瞬間、球場がざわついた。まるで日本代表の延長戦のような緊張感。
彼は淡々と、しかし確実にアウトを重ねた。最後のバッターを三振に切って取り、スコアボードには「SASAKI ROKI - SAVE」。
その瞬間、大谷翔平がベンチから歩み寄り、二人がハイタッチを交わす。
カメラが捉えたその笑顔は、まさに“時代の交差点”だった。
かつてのWBCで、一人は打者として、もう一人は投手として世界を震わせた二人が、いま同じユニフォームで勝利を作る。
SNSには次々とコメントが溢れた。「夢みたい」「日本人がMLBを変えてる」「泣いた」「この瞬間に立ち会えたことが誇り」
スポーツの世界では、“奇跡”はいつも努力の延長線にあると言われる。この日の大谷翔平と佐々木朗希は、その言葉を証明した。
2025年10月5日——ドジャースのブルーが、確かに“日本の青”に染まった夜だった。