駅からの道のりは、狭い路地を通り抜ける。昭和の面影が残る細い道を歩いていると、やがてその家が見えてきた。外観は確かに古びているが、意外にも手入れが行き届いているように見えた。玄関にたどり着くと、そこには古めかしい引き戸があり、まるで昭和の町並みにタイムスリップしたかのような錯覚に陥った。
扉を開けると、内部には昔ながらの木の香りが漂い、どこか懐かしさを感じさせた。しかし、同時に一抹の不安が胸をよぎる。この家には何か、得体の知れない「気配」があるように思えた。
家に足を踏み入れると、まず目に飛び込んできたのは散らかった荷物の山。不動産業者によれば、リフォームを依頼している職人の荷物とのことだったが、その雑然とした状態がさらに不安感を煽った。
壁は異様な青色に塗られており、昭和の家屋としてはかなり珍しい。
「まさか、ここに誰かが住みついているのでは?」そう思った瞬間、全身に寒気が走った。
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