日本全国47都道府県。それぞれの地域に特色があり、魅力があり、誇るべき文化がある――
…なんて真面目な紹介は今日は置いておこう。
今回紹介するのは、ネットで密かに話題の「都道府県偏見マップ」。
都道府県名は一切書かれていない。代わりに並ぶのは、どこかで聞いたことがあるような、あるいは言われてムッとするような、全国民の“思い込み”と“印象”だけ。
例えば、四国のどこかには「桃太郎ランド」、九州の一部は「火山とヤクザの島」、関東にいたっては「池袋を侵略中」「大都会」「通過点」といった、突き刺さるワードが乱れ飛ぶ。これは一体どういうことなのか――?
この地図の魅力は、表現が極端であるがゆえに、逆に地域性が浮き彫りになる点にある。
たとえば近畿圏。
大阪には「オドリャ、ワレ」、兵庫は「神戸だけオシャレ」、奈良に至っては「出身者見たことない」。このあたり、地元の人ほど“そう言われがち”な自覚があるのでは?
京都は「下位互換」とされているが、これはきっと“京都以外から見た京都”ではなく、“京都から見た他府県”を皮肉ったもの。
むしろ自意識の高さを揶揄しているようにも読める。
一方、北陸〜中部あたりは「いちおうリスペクト」「ほぼ琵琶湖」「別の民族の首都」といった微妙な表現が並ぶ。なんとも言えない“影の薄さ”や“あえて言語化されない地方”感が滲み出ている。
この地図の中でひときわ目を引くのが、中央部に書かれた一文:
「それ以外の県:えーっと…何県だっけ?」
完全に“忘れられた存在”として扱われているエリアだ。
どの県を指しているかは明言されていないが、おそらく山梨・福井・佐賀・岐阜あたりが含まれていると見て間違いない。どこか地味だけど実はすごい。だが、存在感がない。そんな“損な県”の代表格たちである。
関東では「通過点」と書かれたあたり、茨城や群馬あたりのことだろうか。東京から遠くも近くもない中距離エリアは、どうしてもこのような扱いをされがちなのが世知辛い。