長岡花火大会の帰り。
私は混雑を避け、少しでも静かに帰りたくてグランクラスを予約していた。
料金は安くない。
それでも、花火を見た後に落ち着いて休めるならと思い、早めに座席を確保した。
列車が発車してしばらくすると、扉の向こうが急に騒がしくなった。
自由席から移動してきたらしい乗客が、グランクラスのデッキへ次々と入ってきたのだ。
最初はトイレを利用する人だと思った。
しかし誰も戻ろうとしない。
デッキだけでなく、グリーン車へ続く通路にも人が立ち始めた。
扉が開くたび、数人が座席をのぞき込んでくる。
中には空いている席を指さし、
「あそこ誰もいないよ」
「座ってもバレないんじゃない?」
と話す人までいた。
私は落ち着かなくなった。
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