上沼恵美子さんの私生活には、幸せの裏に深い葛藤が隠されていた。1977年に関西テレビのディレクターだった上沼真平さん（71歳）と結婚し、長年支え合ってきた夫婦だったが、真平さんが2008年に関西テレビ関連会社の社長に就任したタイミングで、上沼の生活は少しずつ変わり始めた。真平さんは定年を迎えた後、その地位を捨てて定年退職を選ぶが、この決断が上沼恵美子さんにとっては思わぬ重荷となった。

当初、家庭で過ごす時間が増えることで、上沼は安心感を感じるのではなく、逆に多くの負担を抱えるようになった。夫が家にいる時間が長くなることは、上沼にとって想像以上にストレスとなり、家事を一切手伝わない夫に対して不満が積もり、日常の中で愚痴が増えていった。遠回しに別居を提案したこともあったが、真平さんは怒り、問題は解決しないままであった。このような日々の積み重ねが、上沼の心身に大きな影響を与え、ついには健康問題を引き起こすことになる。

2013年8月、上沼は自身が自律神経失調症に悩まされていることを公にし、さらには2014年2月にはウイルス性の急性肝炎で緊急入院を余儀なくされた。これらの病気はどちらもストレスによって引き起こされやすいものであり、上沼はその後も心身の不調に悩まされ続けた。

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