息子の彼女が、突然私たちの家に住み始めたのは、あまりにも予想外のことだった。最初は、息子が「数日だけ泊めたい」と言っただけで、若い二人が付き合っているならお互いのことをもっと知る時間が必要だろうと思い、深く考えずに了承した。もちろん、それがどんな展開を迎えるかなど、想像もしていなかった。
しかし、気づけば彼女は1ヶ月近く家に住み続け、最初の数日とは全く違った現実が広がっていた。
夜は寝ず、昼は寝ている。私たち夫婦とはほとんど会話もなく、彼女の部屋のドアは常に閉まっていて、エアコンがつけっぱなし。食事が出来上がっても、息子が何度も呼びかけなければ出てこない。その後、出てきても匂いをかいで「ちょっと無理かも」と言って、結局デリバリーを頼ませる。家には牛乳やヨーグルトがたくさんあるのに、彼女はそれらに手をつけることなく、「タピオカミルクティーがいい」と言い出す始末。
最初は、若いカップルならこうしたことがあるだろうと我慢していた。しかし、時間が経つにつれ、この状態は次第に私たち夫婦にとっても耐えがたいものとなってきた。正直、ため息しか出ない日々が続き、どう接すればいいのかもわからなくなっていた。
ある晩、私は台所で息子を呼び止め、ついにきちんと伝えることに決めた。
「住むのはいい。でも、ここはホテルじゃない」と。
息子は最初、彼女をかばって言った。
「夜はデザインの作業をしてて、昼は寝ているんだ。食欲もなくて、気持ちも不安定だし…」
私はそれを理解しながらも、生活にはルールが必要だと強調した。
「食べるか食べないかは自由だけど、目の前で『おいしくない』なんて言わないでほしい。
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