小学4年生の息子が取り組んでいたのは、指定された言葉を使って例文を作る国語の問題だった。
画面に表示された言葉は「あたかも」。
一般的には「まるで」と似た意味で使い、
「あたかも自分が見てきたかのように話す」
などの文章を作ればよい。
ところが息子が入力したのは、
「冷蔵庫の中に牛乳があたかもしれない」
だった。
最初に読んだとき、私は単なる入力ミスだと思った。
「小さい“っ”を忘れたんでしょう?」
私が指摘すると、息子は首を横に振った。
「忘れてないよ。わざと抜いた」
「どうして?」
「“あったかもしれない”だと、あたかもにならないから」
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