一九八〇年代、日本中の若者を熱狂させた男たちがいた。路上から現れ、スーツ姿で拳を突き上げ、「そいや、そいや」の掛け声とともに時代の空気を変えた集団――一世風靡セピアである。
彼らの原点は、渋谷NHK前で毎週日曜にパフォーマンスを行っていた劇団一世風靡だった。ディスコで知り合った仲間たちが集まり、やがて五十人規模にまで膨らんだその集団の中から、レコードデビューをきっかけに選ばれた七人が、一世風靡セピアとして世に出ることになる。
メンバーは、小木茂光、哀川翔、柳葉敏郎、西村香景、春海四方、松村冬風、武野功雄。彼らは一九八四年、「前略、道の上より」で歌手デビューを果たした。冒頭から響く「そいや」の掛け声は強烈で、ただの流行歌ではなく、若者の反骨精神そのものを象徴していた。
当時の彼らは、丈の長い上着に太いパンツという独特のスーツ姿で登場し、既存の芸能界に取り込まれない空気をまとっていた。「俺たちは俺たちのやりたいことをやる」。その姿勢が、時代に閉塞感を抱えていた若者たちの心をつかんだのである。
デビュー曲は四十万枚を超えるヒットとなり、その後も「汚れっちまった悲しみに」などを発表。アニメ『魁!!男塾』の主題歌にもなり、その熱い世界観はさらに広がっていった。
しかし、彼らは決して仲良しグループではなかった。個性が強すぎる男たちの集まりだったため、衝突は日常茶飯事。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-2t-p2PKPiE,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]