少し前、資格とりたくて数年勤めた職場を退社して フリーターしながら資格の勉強してた。 バイト先は牛丼屋で、基本は22時から朝までのシフト。 2年前のちょうど今時、 深夜1時頃にある父子が客で入ってきたんだ。
父親は30代くらい。子供は女の子でたぶん2才~3才くらいかな。 深夜にもかかわらず女の子は眠い感じがなく、活発に喋ってた。 お冷を持っていったら父親「ちょっと注文考えさせて下さい」と。
当時は1人シフトで地方都市の国道沿いの店なもんで他に客は無し。 父子の会話が明瞭に聞こえてきた。
娘「これナホちゃん食べたいなー」 父「ナホはこれ食べたいんだなー (財布の中身見て)いいよ、これ頼もうか!」 娘「ぎゅどんておいしいー?」 父「うん、すごくおいしいよー!」
呼び出しが鳴ったので注文を取りに行った。
父「すいません、この(小盛の牛丼)をひとつください」 俺「他にご注文は?」 父「以上です」
え、子供の分しかないじゃん。お金ないのかなーと思った。 この父子をよく見れば、 父親はけっこう着古したスラックスにヨレヨレのYシャツ。 娘はもう5月も終わる時期なのに スウェットっぽいズボンに毛玉いっぱいついた長袖。 荷物は汚い大き目のリュックひとつ。 明らかに何日かは風呂も入ってないなって感じの風貌だった。
まあでも仕事は仕事なのであまり気にせず、 すぐに牛丼を持っていった。
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