「半径8cm、弧の長さ8cmのおうぎ形。この面積を求めなさい」
知人から送られてきた問題を見たとき、私は正直、そこまで難しいとは思わなかった。
小学生の算数で習う、おうぎ形の面積。
円の面積の公式さえ覚えていれば、何とかなるはずだ。
ところが、実際に図を見てみると、少し不思議な形をしていた。
左側の斜めの直線には8cm。
下の水平な直線にも8cm。
そして右側の曲線にも8cmと書かれている。
「……全部同じ長さ?」
私は思わずつぶやいた。
知人が笑いながら答えた。
「そう。そこが面白いんだって」
「でも、直線と曲線が同じ8cmって、何か変な感じがするよね」
「変に見えるけど、問題にはそう書いてあるんだよ」
私は改めて問題文を読んだ。
半径は8cm。
弧の長さも8cm。
求めるのは面積だ。
「まず、円全体の面積を出せばいいのかな」
私はノートに式を書いた。
8×8×3.14=200.96。
「円全体なら200.96平方cmだよね」
「じゃあ、おうぎ形はその何分のいくつ?」
「それが分からないんだよ」
私は図を見つめた。
普通、おうぎ形の問題では、中心角が60度とか90度とか、具体的に示されていることが多い。
その場合は、円全体の面積に中心角の割合を掛ければよい。
しかし、今回の問題には中心角が書かれていなかった。
「角度がないのに、どうやって求めるんだろう」
私は困ってしまった。
すると、隣で見ていた家族が言った。
「弧の長さが分かるなら、そこから求められるんじゃない?」
「そうか。円周を使えばいいのか」
私は再び計算を始めた。
半径8cmの円周は、2×8×3.
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