カルマンギアは、フォルクスワーゲンが誇る美しいデザインとユニークなエンジンレイアウトで、多くのクラシックカー愛好家の心を掴んでいる。しかし、今回取り上げるのは、まさに「ボロボロ」と形容される状態のカルマンギアを手掛けた、レストア初心者の挑戦である。

彼の名前はケンジ。車好きであるものの、レストア経験はほぼ皆無で、空冷ワーゲンの知識も浅かった。

第一章：運命の出会い

ある日、ケンジはクラシックカーのマーケットをネットで探していると、一台のカルマンギアが目に留まった。画像には、長年放置されていたと一目でわかる錆びついた車体が写っていた。ペイントは剥がれ、窓ガラスもひび割れている。さらに、内部の状態も決して良いとは言えず、シートはほぼ崩壊し、エンジンも動くかどうか分からない状態だった。

「このカルマンギアを蘇らせたい。これが僕のレストア人生の始まりになるかもしれない…」

彼はその瞬間に決断し、すぐに購入を申し込んだ。数日後、ケンジの家のガレージには、無残な姿のカルマンギアが届いた。家族や友人たちは、「本当にこんな車を直せるのか？」と疑問の声を上げたが、ケンジの決意は固かった。

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください