早朝6時、まだ薄暗い台所で、私は冷蔵庫から卵を取り出そうとしていた。日の出前の静かな時間。突然、腰に走った激痛が私を襲った。まるで体の中心から何かが引き裂かれるような痛み。私はその場で足元をすくわれ、倒れ込んでしまった。
「痛い……!」
声も出ないほどの激痛に、私はそのまま床に横たわった。どうしてこんなことが起きたのか、理解できない。普段と変わらない日常が、あっという間に崩れ去った。目の前がぼやけ、息も乱れる。そんな時、夫の声が遠くから聞こえてきた。
「何だ、どうしたんだ!」
私は苦しみに耐えながらも、必死に彼に助けを求めた。「痛い……、動けない……」。彼はすぐに駆け寄ってきて、私を抱き起こし、動けない私を必死に支えながら、救急車を呼ぶ手続きを始めた。緊急事態に冷静を保とうとしているが、明らかに焦っているのが伝わった。
「すぐに来るから、耐えて!」
数分後、救急車が到着し、私を乗せて病院に向かう途中、私はふと冷静さを取り戻し、周囲を見渡した。
だが、その時、私の心臓が急激に跳ね上がるような感覚に襲われた。
救急車内で、私はあまりにも近くに迫る隊員の顔に気づいた。その隊員は私を見つめているものの、表情が硬く、明らかに何かを気にしている様子だった。私の痛みに耐えている最中、ふと、彼が小さな声で何かを呟いたことを耳にした。
「……これ、病院じゃないな。」
その言葉に私は一瞬、混乱した。
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