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午前4時――僕は東京のベッドで、胸を締めつけられるような夢を見た。凍える風の音、金属が雪を削る重たい響き、そして暗闇の中で揺れる小さな灯り。目を覚ました瞬間、なぜか息が浅くなった。新潟県・魚沼市の実家の庭に、父が一人きりで立っている光景が、はっきりと脳裏に焼きついて離れなかった――(続)
2026/01/20

午前4時――僕は東京のベッドで、胸を締めつけられるような夢を見た。凍える風の音、金属が雪を削る重たい響き、そして暗闇の中で揺れる小さな灯り。目を覚ました瞬間、なぜか息が浅くなった。新潟県・魚沼市の実家の庭に、父が一人きりで立っている光景が、はっきりと脳裏に焼きついて離れなかった――。

カーテンの隙間から、東京の薄い朝が差し込んでいた。

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隣では妻が静かに眠っている。僕はスマートフォンを手に取り、実家の天気予報を開いた。雪マークがびっしり並んでいた。胸の奥が、じわりと重くなる。

大晦日の朝、僕たちは車に荷物を詰め込み、関越道を北へ向かった。フロントガラスを叩く雪は、次第に激しさを増す。ワイパーが規則的に動くたび、あの夢の音が重なった。ハンドルを握る手は冷たく、喉の奥がひりつく。

魚沼の集落に入ると、景色は完全に白に飲み込まれていた。街灯はまばらで、風の音だけが響く。築50年の古い平屋が見えた瞬間、僕は思わず息を呑んだ。

玄関前から駐車スペースにかけて、まっすぐに伸びた雪道があった。深い雪の中に、何度も何度もスコップで往復した跡が刻まれている。

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まるで夜明け前の闇そのものを切り裂いたような、はっきりとした線だった。

車を停めた瞬間、玄関の戸が開いた。父が飛び出してくる。肩にはまだ雪が残り、頬は冷気で赤く染まっていた。

「寒かっただろう。気をつけて来たか?」

優しい声。だが、わずかに震えていた。その震えが、僕の胸に鋭く突き刺さった。

家に入ると、古いエアコンが低く唸り、空気はほんのり温かい。

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