新幹線に乗った瞬間、私は自分の目を疑いました。
お金を払って予約した「特大荷物スペース」に、知らないスーツケースが3つ置かれていたのです。
しかも、その横には双子用ベビーカー。
通路まで大きくはみ出していました。
私は指定された場所を何度も確認しました。
間違いありません。
そこは私が追加料金を払って予約したスペースでした。
旅行当日。
私は大きな荷物を持っていました。
普通の荷物置き場では入らないサイズだったため、事前に「特大荷物スペース付き座席」を予約していました。
追加料金も支払いました。
「これで周りに迷惑をかけずに済む」
そう思って安心して乗車したのです。
しかし、車内に入った瞬間、その安心は消えました。
私のスペースには、見知らぬスーツケースが3つ。
しかも持ち主らしき家族は、少し離れた席で双子の赤ちゃんをあやしていました。
私は一度深呼吸しました。
子育て中なのは分かります。
赤ちゃん連れの移動が大変なのも理解できます。
でも、だからといって他人が予約した場所を勝手に使っていい理由にはなりません。
私はできるだけ穏やかに声をかけました。
「すみません。その荷物置き場、私が予約しているスペースなんですが……」
すると相手の女性は、驚く様子もなく言いました。
「え?でも空いてるよ?」
その一言で、私は言葉を失いました。
空いていた?
違います。
予約されていたんです。
私はスマホの予約画面を開きました。
予約日時。
座席番号。
特大荷物スペース利用。
すべて表示されています。
「ここ、使うために料金も払っています」
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