大河ドラマ『光る君へ』で話題沸騰中の紫式部。しかし彼女が生きていた平安時代について、誤解されている事柄が多く存在します。その中でも特に多いのが「平安時代の結婚は一夫多妻制だった」というものです。今回は、平安時代の婚姻制度について詳しく解説し、その誤解を解いていきます。
平安時代の婚姻制度とは?
まず、平安時代の結婚制度は現代のように一夫一妻制でした。これは、757年に施行された『養老律令』の「戸令」によって定められています。この戸令には、重婚に対する厳しい刑罰が記載されており、男性が二人以上の妻を持つことはれっきとした犯罪でした。例えば、重婚を行った男性は懲役一年、女性は杖刑一百(杖で尻を100回打つ刑)という厳しい罰則が科せられました。
『源氏物語』の光源氏と婚姻制度
しかし、なぜ『源氏物語』の光源氏には多くの妻がいたのでしょうか?その答えは、彼の「妻」とされる女性たちが実際には「妾(しょう)」、あるいは「妾妻」と呼ばれる存在だったからです。
光源氏が愛した他の女性たちは、法律上の妻ではなく、事実上の妻、つまり「内縁の妻」
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