三淵乾太郎の名を聞いたことがある人は多くないかもしれません。しかし、彼は明治時代から昭和にかけて活躍した実力派の司法官僚であり、その魅力的な人柄と歴史に残る功績で知られています。特に、再婚相手である三淵嘉子とのエピソードは、二人の絆がいかに深かったかを物語っています。

三淵乾太郎の生い立ちと人柄

乾太郎は明治39年、福島県会津若松市に生まれました。彼の家系は名門で、祖父は戊辰戦争で処刑された会津藩士・加野長治の弟、御淵孝平でした。家族の影響を受けてか、乾太郎も法学を志し、東京帝国大学法学部を卒業。法学においては優秀な成績を修め、高等文官試験に合格するなど、早くからその才能を発揮していました。

彼の人柄については、家族や同僚からの証言が残されています。特に、長男が「父は几帳面で、頑固一徹だった」と語っているように、非常に自己愛が強く、独特の品格を持った人物だったようです。

また、外国旅行や美術館巡りを好み、家庭内でも常に上品で礼儀正しかったと伝えられています。

三淵嘉子との出会いと再婚

三淵乾太郎と三淵嘉子が出会ったのは、乾太郎が前妻を亡くした翌年、昭和30年のことでした。当時、嘉子は裁判官の職務を務めており、仕事を通じて乾太郎と親しくなっていきました。嘉子は、その魅力的な人柄と美貌から、乾太郎の周囲の人々に非常に好かれていました。

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