先月、クレジットカードの明細を確認していて、私は思わず二度見した。半年前に解約したはずのフィットネスアプリの料金が、また引き落とされていたのだ。
金額は月額980円。決して大きな金額ではないが、「解約済み」のはずのサービスから、気づけば5ヶ月分も引き落とされ続けていた。
すぐにサポートセンターへ電話をかけた。オペレーターに事情を説明すると、「お客様のアカウントは、こちらのシステム上ではすでに解約済みとなっております」という返事だった。
「では、なぜ引き落とされているんですか」
そう聞くと、オペレーターは少し困った様子で、確認のためしばらく保留にした。待たされている間、私は過去のメールフォルダを開き、解約完了の通知メールを何度も読み返した。日付も内容も、間違いなく半年前のものだった。
数分後、電話口に戻ってきたオペレーターは、思いがけない質問を口にした。
「恐れ入りますが、ご家族名義で、別のアカウントをお持ちではありませんか」
その一言で、心当たりが一つだけあった。半年前、私が解約した直後、当時中学生だった娘が「友達も使ってるから」と言って、同じアプリを自分名義で登録していたことを思い出したのだ。
娘のアカウントの支払い方法として、私のクレジットカードが、以前家族共有で登録していた情報からそのまま引き継がれていたらしい。
娘自身は、料金が発生していることすら知らなかったようだった。
オペレーターの説明によると、私が解約した契約とは別に、娘名義の新しい契約が発生していたため、システム上は「私の契約は解約済み」という表示のまま、実際には別枠で請求が続いていたということだった。
「紛らわしい表示になってしまい、申し訳ございません」
その日のうちに、娘のアカウントの支払い方法を変更し、五ヶ月分の請求についても、こちらの手違いを認める形で一部が返金されることになった。
誰かに騙されていたわけではなく、ただの行き違いだった。それでも、明細を細かく確認する習慣がついたのは、今回のことがきっかけだった。