ある日、鴻池剛はふとした瞬間に、愛猫“ぽんた”の体重が増加の一途をたどっていることに気がついた。ただ「太ってきたな」と思うだけでは事は進まないと考えた剛は、ぽんたの健康のためにあらゆるダイエットを試すことを決意した。

最初に試したのは、食事制限。これまで好きなものを好きなだけ食べさせていた彼は、ぽんたにとって少々厳しい食事メニューを用意することとなった。いつものカリカリを減らし、低カロリーのキャットフードを与える日々が始まった。しかし、ぽんたは自分の置かれた状況を理解できるはずもなく、食事量が減らされたことに不満の声を上げ、食事の時間になると執拗に鳴き続けるのであった。

次に剛が考えたのは運動だ。このままではぽんたのストレスが溜まるばかりと考えた彼は、ぽんたのために新しいおもちゃを購入し、積極的に遊び相手になることにした。

猫じゃらしを振るたびにぽんたは楽しそうに追いかけ、ふだんの無気力さから驚くほどの躍動感を見せた。しかし、長続きすることはなかった。ぽんたはすぐに飽きてしまい、いつもの寝床で昼寝に戻ってしまったのだ。

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