ギリシャのアテネに住むディオルゴスさんは、ある日、思いがけない訪問者と出会うことになりました。彼は家の窓を開けたまま眠っていましたが、夜中にふと目を覚ますと、ソファーの隅で眠る一匹の猫を見つけたのです。この猫とは以前から顔見知りでしたが、特に親しい関係ではありませんでした。それでも、猫はディオルゴスさんの家に入り込み、そのまま眠りについていました。
驚いたディオルゴスさんが猫を見つけて声をかけると、猫も驚いて逃げ出してしまいました。それからというもの、彼は家の周りでこの猫をよく見かけるようになりました。野良猫らしく、あちこちをうろついている姿が見られました。ディオルゴスさんは心配になり、ご飯を与えるようになりました。猫はご飯を食べてくれましたが、決して懐く様子はありませんでした。ディオルゴスさんは、このままの関係が続くものと思っていました。
ところが、ある日、猫が突然態度を変えました。いつものようにディオルゴスさんから餌をもらって食べ終わると、するりと家の中に入り込んできたのです。まるで出会ったあの日のようでした。猫はそのままソファーの隅でうとうとし始めました。ディオルゴスさんは、そっと猫を眠らせておきました。いつでも外に出られるように窓を開けたままにしておきましたが、何時間経っても猫が起きる気配はありませんでした。
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