タイヤの交換や購入時、皆さんがあまり気に留めないことかもしれませんが、実は新品タイヤには「赤」と「黄色」の丸いマークが付いているのをご存知でしょうか？これらのマークには、それぞれ異なる意味があり、タイヤとホイールを最適に組み合わせるための重要なガイドラインとして利用されます。タイヤ開発に携わるプロの視点から、これらのマークの役割や、どちらを優先してホイールに装着すべきかを詳しく解説します。

まず、黄色い丸いマークについて説明しましょう。このマークは「軽点」と呼ばれ、タイヤの中で最も軽い部分を示しています。タイヤはゴムやナイロン、スチールなど様々な素材を組み合わせて作られており、素材の配置によって微妙に重量が偏ることがあります。そのため、最も軽い場所である「軽点」をホイールの最も重い部分であるエアーバルブ付近と合わせることで、バランスを取り、重り（バランスウェイト）を少なく抑えることができるのです。バランスウェイトは、重さの偏りによる振動を防ぐために貼られるものですが、この調整がうまくいけば、タイヤの回転がスムーズになり、燃費の向上にも繋がります。

次に赤い丸いマークについてですが、これは「ユニフォミティマーク」と呼ばれています。このマークは、タイヤの表面で最も出っ張っている部分を示しており、タイヤが完全な真円でないために発生する振動を軽減するために使われます。

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください