NHK連続テレビ小説「虎に翼」で描かれる伊トラコのモデルとなった久米愛。彼女は日本市場初の女性弁護士であり、その後裁判所長としても知られる。久米愛の実人生は、波乱に満ちたものであった。彼女の人生を辿ると、戦前から戦後にかけての女性法律家としての奮闘ぶりと、私生活での数々の試練が浮かび上がる。
1911年、大阪で生まれた久米愛は、裕福な家庭で育った。父親は電力会社の社長であり、比較的恵まれた環境で育ったが、女性が法律の世界に進むことは非常に困難であった。当時、日本では弁護士や検事、裁判官といった職業は男性に限られており、女性の社会進出は極めて制限されていた。
久米愛は、家庭に入ることを嫌い、社会での活躍を目指していた。
彼女は大阪の夕日ヶ浦学校を卒業後、東京に出て英語を学び、その後、弁護士を目指す決意を固めた。1929年、明治大学専門部女子部に入学し、法律を学び始めた。ここでの学びが、彼女の法律家としてのキャリアの基礎を築くこととなる。
久米愛は、1932年に三淵義子が女子部に入学し、翌年の1933年に中田正子が入学。
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