「昨日の売上、3,000円足りなかったみたいやから、次から気をつけて」
出勤した私に、店長が突然そう言った。
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
昨日は、私が初めて1人で閉店作業を担当した日だった。
売上金を数え、金種ごとに整理し、精算してから事務所に持っていく。
もちろん、間違いがないように何度も確認した。
1,000円札は10枚ずつ束ねる。
500円玉、100円玉、50円玉、10円玉は、それぞれ専用のケースに入れる。
そして、最低でも3回は数え直した。
それなのに、3,000円不足?
「えっ、3,000円ですか?どこで足りなかったんですか?」
私が尋ねると、店長は面倒くさそうに答えた。
「とにかく足りなかったんよ。次から何回も確認して」
「何回も確認しました。それで、不足した3,000円はどこにあったんですか?」
「だから、足りなかったって言ってるやろ」
具体的な説明は何もなかった。
私は納得できなかった。
実は以前、別のパートさんからも同じような話を聞いていた。
「私が閉めたときも、店長から3,000円足りなかったって言われたのよ」
そのときは、単なる数え間違いだと思っていた。
でも、今回も同じ金額。
偶然にしては気になりすぎた。
私は帰宅後、昨日の精算記録をもう一度確認した。
そこには、2026年10月30日18時34分の精算レシートが残っていた。
総売上は66,200円。
現金在高も66,200円。
さらに、現金計算表には金種ごとの枚数も記録されていた。
1万円札が1枚。
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