「店長!トイレが大変なことになっています!」
4月15日、私が働くスーパーでは、お客様用トイレの貸し出しを再開したばかりだった。
それまでは防犯や衛生管理の問題もあり、長い間、一般のお客様への貸し出しを中止していた。
しかし、高齢のお客様や小さな子どもを連れた方から「トイレを使わせてもらえませんか」という声が何度も寄せられていた。
そこで店長は悩んだ末、再開を決めた。
「困っているお客様も多いからね。みんなで気をつけながら管理していこう」
私たち従業員も、その方針に賛成だった。
再開初日は何事もなかった。
お客様は普通に利用し、清掃も問題なく終わった。
「やっぱり開放してよかったですね」
私がそう言うと、店長も笑顔でうなずいた。
ところが、再開から数日後、その考えは完全に覆された。
昼過ぎ、清掃担当のパートさんが血相を変えて事務所に駆け込んできた。
「店長、ちょっとトイレを見てください!」
「どうした?水でも詰まったのか?」
「違うんです。とにかく見てください!」
私と店長は急いでトイレへ向かった。
入口に近づいた瞬間、パートさんの表情を見て嫌な予感がした。
そして中を確認した瞬間、私たちは言葉を失った。
そこは、普通にトイレを使用したとは到底思えない状態だった。
設備は汚され、床にもひどい汚れが広がっていた。
清掃だけで簡単に元に戻せるような状況ではなかった。
「……誰がこんなことを?」
店長はしばらく黙っていた。
そして、低い声で言った。
「もう貸し出しは無理だな」
私たちはすぐにトイレの使用を停止した。
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