「このダイイングメッセージ、解ける方いますか?」
SNSでそんな投稿を見つけた瞬間、私は思わず手を止めた。
添えられていたのは、1枚の白い紙の写真だった。
そこには、黒と青のペンで書かれた奇妙な文字が3行並んでいる。
最初は何でもない落書きに見えた。
ところが、よく見ると、何か意味のある言葉が書かれているようにも見える。
「えっ、これ何て書いてあるの?」
私は画面を拡大した。
1行目は黒いペンで書かれている。
左側の文字は、ひらがなの「つ」に似ていた。
でも、次の部分は数字のようにも見える。
最後には、丸い形の線がある。
「つ……何だろう?」
私は声に出して読もうとしたが、うまくいかなかった。
続いて2行目を確認した。
こちらは青いペンで、丸みのある線が横に並んでいる。
ひらがなのようにも、アルファベットの筆記体のようにも見える。
ただ、文字の区切りが分からない。
どこからどこまでが1文字なのか判断できないのだ。
「もしかして、外国語?」
そう思って見直したが、それらしい単語は浮かばなかった。
そして3行目。
こちらも青いペンで書かれている。
1行目や2行目よりも短く、勢いよく走り書きしたような形だった。
「これ、名前だったりするのかな?」
私はふと考えた。
ダイイングメッセージという言葉から連想するのは、推理小説や刑事ドラマだ。
事件の被害者が、最後の力を振り絞って犯人の名前や手がかりを書き残す。
そんな場面を思い浮かべる人も多いだろう。
もちろん、今回の写真が本物の事件に関係しているという情報はない。
投稿の雰囲気からすると、単に読みにくい文字を面白がって「ダイイングメッセージ」と呼んでいる可能性もある。
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