柴田恭兵。彼の名前を聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、テレビドラマ『あぶない刑事』の熱血刑事・鷹山俊介役だろう。彼はそのダンディな魅力とクールな演技で、多くの視聴者を魅了してきた。しかし、その華やかな表舞台の裏では、柴田は並々ならぬ悲劇と戦ってきた。彼の次男の壮絶な孤独死、そして自らも肺癌と向き合い、それを乗り越えた現在の姿は、多くの人々の胸を打つ。
柴田恭兵は、プライベートをあまり公にしないことで知られているが、その家族には深い悲劇が隠されていた。次男の柴田あゆさんは、2004年に重度の喘息による心臓発作で、わずか20歳の若さで命を落とした。あゆさんは九州芸術工科大学でコンピュータ音楽を学んでおり、一人暮らしをしていた。彼の友人が連絡が取れないことを不審に思い、彼のマンションを訪れた時には、すでに彼は帰らぬ人となっていた。
その孤独死が周囲に与えた衝撃は計り知れない。柴田恭兵もまた、最愛の息子を失ったことへの悲しみと、自分がそばにいられなかった後悔で心を痛めたと言われている。専門家によれば、思春期から青年期の喘息患者は、自身で治療の主導権を握るため、治療が不十分になりがちだという。柴田あゆさんのケースも、そのような状況の一端であったかもしれない。
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