「これが2026年の流行語大賞候補なの?正直、何が流行っていたのか分からないんだけど……」
夕食後、私はテレビに映ったニュースの画像を見て、思わず声を上げた。
画面には、2026年の新語・流行語大賞ノミネート30語が並んでいた。
「青切符」「AI暴走」「警戒レベル5」「言語化」「声の権利」「NISA貧乏」「スマホ農場」「好きすぎて滅!」
確かに聞いたことのある言葉もある。
しかし、半分以上は意味が分からない。
私は隣にいた夫に聞いた。
「ねえ、これ本当に今年流行した言葉なの?」
夫は新聞を畳みながら答えた。
「時代についていけてないだけじゃないか?」
その一言に、少し腹が立った。
「じゃあ、あなたは30個全部説明できるの?」
夫は自信満々にテレビを指さした。
「当たり前だろ。AI暴走くらい分かる。人工知能が暴走することだろ?」
「それは分かるわよ。じゃあ、セットログは?」
夫の動きが止まった。
「……何だそれ?」
私は思わず笑ってしまった。
そこへ大学生の娘が帰宅した。
「何の話?」
夫が画面を見せると、娘はすぐに笑った。
「えっ、これ知らないの?お父さん、かなり遅れてるよ」
夫は少しムッとした。
「若者の言葉なんて、どうせ一時的なものだろ」
すると娘は、1つずつ説明し始めた。
「NISA貧乏は、将来のために投資へお金を回しすぎて、今使えるお金がなくなってしまう状態を表す言葉ね」
夫はうなずいた。
「なるほど。将来のために頑張りすぎて、現在の生活が苦しくなるのか」
「そう。あと、好きすぎて滅!は、好きなものへの気持ちが強すぎるときに使う表現」
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