母が自ら命を絶ったと連絡を受けた翌日、私は羽田空港にいた。
石垣島へ向かうJALの便に乗るためだった。
昨日の出来事が、まだ信じられなかった。
電話で母の死を知らされた瞬間から、時間の感覚がおかしくなっていた。
何をしていても、頭の中には母のことしか浮かばない。
もう会えない。
もう話せない。
電話をかけても、母は出てくれない。
その事実を考えるたび、胸の奥が締めつけられた。
空港に着いてからも、私は何度も涙を拭っていた。
周りには旅行へ向かう人たちがいた。
楽しそうに笑う家族。
大きなスーツケースを引く若い人たち。
搭乗口の前で写真を撮っている人もいた。
いつもなら、私も旅先での時間を楽しみにしていたと思う。
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