「お母さん、僕の答えって本当に間違ってるの?」
小学生の息子が、算数のテストを持って帰ってきた。
答案用紙を見た私は、思わず手を止めた。
そこには大きな赤いバツがついていた。
問題は、ケーキの数を計算する簡単な引き算と足し算だった。
『ケーキが10切れあります。
4切れ食べて、3切れもらいました。
今、ケーキは何切れありますか?』
息子の答えは「9切れ」。
しかし、先生の採点は不正解。
その下には赤ペンで「問題をよく読もう!」と書かれていた。
「どうして9切れじゃダメなの?」
私が尋ねると、息子は少し困った顔をした。
「最初に10切れあったでしょ?
僕が4切れ食べたから6切れになった。
それで、お友達から3切れもらったから9切れだよ」
説明を聞いて、私は思わず笑ってしまった。
計算の順序も合っている。
10-4+3=9。
どう考えても正解に見える。
ところが息子は、先生にバツをつけられたことが気になっているようだった。
「僕、問題をちゃんと読んだよ。でも先生が違うって……」
その言葉を聞いて、私は笑うのをやめた。
子どもにとって、先生の赤いバツは想像以上に重い。
たった1問でも、自分が間違っていると思い込んでしまうことがある。
私は答案用紙をスマホで撮影した。
翌日、連絡帳に問題の内容と計算式を書いて、先生に確認をお願いした。
すると夕方、先生から電話がかかってきた。
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