13歳の娘のカバンから、小さな透明容器が4本も出てきた。
最初は文房具か何かの部品だと思った。
ところが、手に取ってみると、中には黒い粒や黄緑色の小さな物体が入っている。
「えっ……これ、何?」
容器は指先ほどの大きさで、片方が細く尖っていた。
上には小さなフタがあり、理科の実験で使いそうな形をしている。
でも、私はこんなものを娘に買い与えた覚えがなかった。
その日、私は娘のカバンの中で探し物をしていた。
すると、底のほうから見慣れない透明なものが出てきたのだ。
1本だけなら、学校で使った実験用品かもしれないと思った。
しかし、同じような容器が4本もある。
しかも、それぞれに小さな粒が入っていた。
「学校で何か実験でもしたのかな……」
そう思いながら、私は娘が帰ってくるのを待った。
娘は今年13歳になった。
中学校に入ってから、少しずつ自分の世界を持つようになった。
以前は学校であったことを何でも話してくれたのに、最近は「普通だった」「別に何もない」と答えることが増えた。
思春期だから、そんな時期なのだろうと思っていた。
私も、必要以上に干渉しないよう気をつけていた。
でも、今回ばかりは少し気になった。
中身が分からない容器を、何本も持ち歩いている。
危険なものだと決まったわけではない。
それでも、親として確認したかった。
夕方、娘が帰宅したところで声をかけた。
「ねえ、ちょっと聞いてもいい?」
「何?」
「カバンの中に、これが入っていたんだけど」
私が容器を見せた瞬間、娘の表情が変わった。
「……何で持ってるの?」
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