「これ、答えは1じゃないの?」
私がそう言うと、隣にいた夫が不思議そうな顔をした。
「えっ、4でしょ?」
「いや、どう考えても1だと思うんだけど……」
目の前にあったのは、たった1行の計算問題だった。
6÷3(1+1)
難しい数字は出てこないし、複雑な公式も必要ない。最初に見たときは、小学生でも解けそうな問題だと思った。
ところが、夫と答えが食い違った瞬間、急に自信がなくなった。
「ちょっと待って。どうやって4になったの?」
私が尋ねると、夫は紙を取り出した。
「まず、カッコの中を計算するよね」
「うん。1+1だから2」
「そう。すると6÷3×2になる」
夫はそのまま計算を続けた。
「割り算と掛け算は左から順番に計算するから、6÷3で2。それに2を掛けて4」
私は首をかしげた。
「でも、3とカッコの間に掛け算の記号がないよね?」
「それは省略されてるだけでしょ」
「だったら、3(1+1)を先に計算するんじゃないの?」
夫は少し考えたあと、笑いながら言った。
「いや、それだと計算の順番が違うよ」
私は納得できなかった。
学校で習った計算のルールでは、まずカッコの中を計算する。
そのあと、掛け算と割り算を処理する。
ここまでは分かる。
ただ、今回の式は普通の掛け算と少し違って見えた。
3(1+1)という部分が、まるで1つのまとまりのように書かれていたからだ。
「じゃあ、6÷3(1+1)を6÷6として考えちゃダメなの?」
「そういう意味なら、カッコをもう1つ付けるべきじゃない?」
夫の言葉を聞いて、私は少し黙った。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください