朝6時48分、部下から届いた1通のメールを読んで、私は思わず手を止めた。
件名は『【お詫び】本日の勤務について(体調不良によるお休みのご相談)』。
何かあったのかと思い、すぐに開いた。
送信者は、普段から仕事をきちんとこなしている高橋だった。
本文の最初には、こう書かれていた。
『おはようございます。早朝に大変申し訳ありません。
高橋です。』
続いて、昨夜から発熱し、今朝の体温が38.2度だったと説明されていた。
「38.2度? それなら今日は休まないと……」
私はそうつぶやきながら、続きを読んだ。
『本来であればお電話でご連絡すべきところ、声がうまく出ず、メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。』
「いや、電話なんてしなくていいよ……」
思わず画面に向かって言ってしまった。
熱が38度を超えていて、声もまともに出ない。
そんな状態なら、電話をかけるだけでも負担になるだろう。
メールで状況を知らせてくれただけで十分だった。
ところが、その次の文章を読んで、私はさらに胸が痛くなった。
『つきましては、大変恐縮ではございますが、本日お休みをいただけないでしょうか。
』
「お休みをいただけないでしょうか、か……」
私は少し考え込んだ。
もちろん、会社には休暇を申請する手続きがあるし、欠勤の連絡をすることも必要だ。
でも、高熱で働けない状態にある部下が、ここまで申し訳なさそうに頼まなければならないのだろうか。
私は、その丁寧すぎる文章が気になった。
さらに読み進めると、メールには今日の業務予定が細かく書かれていた。
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