朝、何気なく手のひらを見た瞬間、私は思わず固まった。
「えっ……何これ?」
手のひらの中央から指の付け根にかけて、小さな白っぽいブツブツがいくつもできていた。
よく見ると、透明な水ぶくれのようにも見える。
しかも、指の側面や手のひらの端には、薄く皮がむけている部分まであった。
昨日までは、こんなに目立っていなかったはずなのに。
「ちょっと待って、何か変な病気じゃないよね……?」
最初は、ただの手荒れだと思った。
最近は手を洗う回数も多いし、乾燥しているのかもしれない。
そう考えて、いつもの保湿クリームを塗ってみた。
ところが、気になって仕方がなかったのは、見た目よりもかゆみだった。
手のひらの奥からムズムズするような感覚があり、気づくと無意識に指でこすってしまう。
「かゆい……本当にかゆい!」
我慢しようとしても、つい触りたくなる。
しかも、こすったところが赤くなり、余計に気になるという悪循環だった。
家族にも手を見せてみた。
「ねえ、これ見て。何だと思う?」
「うわっ、どうしたの、その手!」
「分からない。急にブツブツが目立つようになって、すごくかゆいの」
「何かにかぶれたんじゃない?」
「そうなのかな。でも、新しい洗剤とか使った覚えもないんだけど」
家族は心配そうに手のひらをのぞき込んだ。
「指の付け根にもできてるね。皮膚科に行ったほうがいいよ」
確かに、そのとおりかもしれない。
私はスマホで似た症状を調べてみることにした。
検索すると、手のひらに小さな水ぶくれができる皮膚の病気がいくつか出てきた。
その中で気になったのが、「汗疱(かんぽう)」という名前だった。
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