「9本」と答えた息子の答案に、先生は大きな赤いバツをつけた。
その下には「問題をよく読もう!」。
私は答案を見て、思わず首をかしげた。
問題はこうだった。
「ここに鉛筆が10本あります。
3本を友だちに貸しました。
そのあと、友だちから2本返してもらいました。
今、手元に鉛筆は何本ありますか?」
息子の答えは「9本」。
私は頭の中で計算した。
最初は10本。
3本貸したから、手元には7本。
その後、2本返してもらった。
だから9本。
どう考えても正解だった。
ところが、答案には大きな赤いバツがついていた。
しかも先生からは「問題をよく読もう!」というコメント。
息子は帰宅すると、ランドセルから答案を取り出した。
「お母さん、僕、何か読み間違えたのかな?」
その顔を見て、私は胸が痛くなった。
「一緒に確認してみよう」
私は鉛筆を10本、机の上に並べた。
「まず、3本貸してみて」
息子は3本を横に移動させた。
「残りは?」
「7本」
「じゃあ、2本返してもらったら?」
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